女だらけのパイ投げ大会23

社内イベントの余興か、それとも完全な私的なノリか――冒頭から職場の延長線を感じさせる空気が印象的だ。本作はOLたち4人による、完全に自由なパイ投げ大会。清潔な制服姿も次第にクリームで曇り、白濁が肌へと溶けていく様はまさにウェット＆メッシーの醍醐味だ。笑声と混乱が連鎖し、「もう誰が誰だかわからない」と叫ぶ声に象徴されるように、個の境界が溶け合う快楽的なカオスが描かれている。

登場するのは、オフィス勤めの女性から自営業風のお姉さんまで、大人の余裕を漂わせる4人。それぞれの装いはオフィスカジュアル寄りで、タイトスカートやシャツ姿のシルエットが特徴的。パイまみれになる前の知的で落ち着いた雰囲気と、投げ合いが進むごとに崩れていく姿との対比が秀逸だ。視聴者の多くが「素人っぽい自然さ」や「飾らない笑顔」を評価しており、フェチ的にはOLフェチと素人風フェチの両軸で楽しめる構成といえる。

プレイは単なる投げ合いにとどまらず、表情や動作の変化が見どころ。自ら泡立てた生クリームが一瞬で浴びせられ、顔や髪を覆う瞬間の微妙な驚きや笑いがリアルだ。腰の反射的な動きや、口元に残るクリームを拭うしぐさも官能的に映り、羞恥と開放が交錯する。レビューでも「もっとクリーム量を増やしてほしい」との声があるように、見応えの密度がこのシリーズの中毒性を高めている。

レーベル「パイ投げ倶楽部」は、物語性よりも状況フェチを突き詰める作風で知られる。本作もその系譜にあり、パイ投げフェチの魅力を純度高く表現。撮り手が過剰に演出せず、笑いと混乱の中にフェチ的美しさを浮かび上がらせる姿勢が特徴だ。カメラは混沌そのものを楽しむように動き、クリームの粘度や光沢を正面から捉える。ウェットプレイをユーモラスに展開するこの方向性は、同ジャンルのAVの中でも独自性を放っている。